工作というより、今回はおもちゃ(というより小道具)の修理なので、番外編みたいな内容です。
プラモデルの刀が壊れたと思っていたのに
お盆休み前に、妹から連絡がありましてね・・・・。5歳の甥っ子の「日輪刀」が壊れたと言うんですよ。
てっきり自分は、去年のクリスマスに上げたプラモデルの刀が壊れたんだと思ってたんです。この刀。
「なーんだ。そんなことならグルーガンで、ちょちょいのちょいと直せるよー。」と意気揚々と引き取りに行ったんですけどね・・・。
実際に渡されたのは、この日輪刀。
なんでも、DX日輪刀が欲しかったのに、手に入らないからメルカリでいい感じのものを購入した、とのことでしたが・・・。
全長100cm以上の、大きいお友達が本格コスプレを嗜む用の、折れた日輪刀がそこにありましたとさ。
なんで5才児にそれを買ったか我が妹よ。
棒状のものなんて、どうやって修理すんの?
工作を嗜まれる方なら、うんうんそうだよなと同意いただけると思うのですが「折れた棒同士をくっつける」というのは至難の業で、それ自体に添え木のような物を付けて補強するか、ペースト状の接着剤などで固めるなど「元の細さを維持して修理」は、非常に難しいものです。
にもかかわらず、この日輪刀「鞘付き」なんですよね。またその中に戻せるような太さでの修理・・・。
せーーーーっかく念願のダイソーナーフを手に入れたから、本家ナーフと合体させる魔改造を考えてたのに!骸骨の異形頭工作も進めてたのに!それらすべての工作の手を止めて、さてどうしたもんだか・・・と頭を悩ませる大人げない大人の管理人。
ガワコスを読んで使ってみた「グラスファイバーパテ」
ここで、ちょうど工作の途中の異形頭に塗っていた「グラスファイバーパテ」を使うことを思いつきます。
異形頭の造形は、イオンの紙粘土にアクリル絵の具を塗って、それで終わらせるつもりだったのですが・・・。
「ガワコス!!」という「ガワコスの作り方を指南してくれる」なかなか面白いマンガに出会ったばかりだったのです。
主人公達が「グラスファイバーパテを使って、ヒーローコスプレの頭部分を作る」というパートがあったのと、漫画内の我が第二の故郷である名古屋リスペクトの質の高さのあまり、思わず買って塗ってみて「わーグラスファイバーパテ匂いすごいすごい!削ると痛い痛い!」と言いながらも楽しく塗装して、研磨したのがコチラ。
少し重量が追加されてしまったものの、思っていた以上に硬化してくれて「おー!本当に漫画の通りだ!」と感動し、一気に塗装まで・・・と思ってたら、ここで持ち込まれた日輪刀の修理。
まあ、グラスファイバーパテは大量に余ってるし、日輪刀の修理にガンガンつかってみることになりました。
ちゃんと表面処理をしておきましょう
- 折れた刀同士を密着
- グラスファイバーパテを塗らない裏側を、グルーガンで仮固定
- グルーガンで仮固定しなかった方に、グラスファイバーパテを塗って乾かす
- グルーガンを剥がして、そちら側にもグラスファイバーパテを塗って乾かす
- 紙やすりで研磨
- いい感じの強度と形になるまで、3〜5を繰り返す
- 紙やすり(60番→120番→240番の順番)で表面を整える
- アクリル絵の具で塗装
と、書いてみると非常にシンプルであり、また作業を行った時期が、夏のすんごい暑い時期だったためかグラスファイバーパテ自体の硬化は非常に早くすすんだのですが、間抜けなことに下処理の甘さで硬化したグラスファイバーパテが剥がれてしまい、一度まるまる最初からやり直しています。
原因は、もともと日輪刀についていたパーツの接着剤を、グルーガンで仮固定した際にしっかり剥がしていなかったこと。コレが原因で修理途中の日輪刀をぶんぶん振ったら、硬化したパテが剥がれてしまいました。
グラスファイバーパテの強度がすごいとはいえ、肝心の接着面がポンコツではそうなりますよね。
塗って乾かして削って、の繰り返し
グラスファイバーパテ自体を扱うのが初めてですし、このやり方が正しいとも思えませんが「ぶんぶん振っても大丈夫な強度」になるまで、グラスファイバーパテを塗って、乾かして、削って、を何度も繰り返します。
そんな頭のそうな修理をやってるから、今年のお盆はこれで潰れてしまいました。
塗って、乾燥させて、削って、塗って、感想させて、削って・・・。
を、何度も繰り返していくうちに「甥っ子め!こんな壊し方をしやがって万死に値するゥ!!!」とか「甥っ子め、お前にやる刀は無い。どうせまた壊すんだろう・・・。」だの「妹にみたらし団子を要求しなきゃ・・・。」などなど、鋼鐵塚さんってこんな気分でいつも刀鍛冶してたのかな・・・と、暑いのとグラスファイバーパテの匂いがキツイ(換気してやりましょう!)もあっておかしな考えになりつつも、悶々としながら修理を進めます。
滅の一文字を削って入れてしまいそうになったり、パテ塗りすぎてゴツくなったので、もういっそのこと煉獄さんの刀の鍔にしちまおうかなどと邪な考えを頑張って振りほどいて、どうにか形にしていきます。
・・・うーん。やっぱり滅の一文字入れて、煉獄さんの刀の鍔にしちまえばよかった。
少し太くなったので、鞘の入り口を削ります
完全に同じ太さのままで修理はできなかったので、収納する「刀の鞘の入り口部分」を、ヒートカッターで削り、紙やすりで整えてあります。
きれいに表面を削って、アクリル絵の具で塗装
グラスファイバーパテの説明書にも、最後には仕上材が必要となっていましたが「まあ・・・使い込んだ刀の感じになって、コレはコレでありだな。」と研磨を終了。
60番→120番→240番と紙やすりで表面を整えた後にアクリル絵の具で塗装します。
「ガワコス!!」でも書いてあったのですが、紙やすりで表面を整えるとスベスベして気持ちいい!のですが、そこはやはりグラスファイバーパテ。あんまり触りすぎると、時間差で「ぐおおおお痛ええええ」と痛みに襲われたりもします。手袋をお忘れなく!
みたらし団子を持ってこい
アップに耐えうるような仕上がりではありませんが、振り回しても(いや、振り回していいものではないですが)大丈夫な強度になり、グラスファイバーパテの使い方の勉強になった工作でした。
鞘からちょっとはみ出てしまった
課題というか、やっぱりというか、案の定太さのあまり、刀身全部が収まらない状態に。「棒状のものを元の太さを維持して修理」という難しさを痛感しました。
まあ、また今度折ったりしたら今度こそ滅の一文字入れて、煉獄さんの刀の鍔にしてやらあ。