おもちゃのクモを「ちょっとだけ機械獣」に改造
以前からやってみたかった「機械獣」を、おもちゃの蜘蛛を使って作ってみました。※おもちゃの蜘蛛ですが、クモが苦手な方は不快に思うかもしれませんので、閲覧の際にはご注意ください※
機械獣、機械昆虫 カッコイイ!!
管理人は一番古いゾイドやトランスフォーマー類の「機械+動物、機械+昆虫系、機械+恐竜」などの影響をモロに受けた世代です。
かつ、夫が同じ年齢かつ「特オタ」のため、ガオレンジャーという「獣」をロボットのモチーフにした作品にハマったときには、そりゃあもう大人買いしたどころの話ではありませんでした。超合金何個買ったのやら。
また、攻殻機動隊やサイレントメビウスなどのサイバーパンクも好きなため、もし自分が体の不具合により機械化する時代が来てしまったら、目を爛々とさせているかもしれません。時間さえあれば「動物の姿を模した機械」に囲まれてるようなこれも、どっぷり浸かって遊びたいと思ってます。あー遊びたい。
もちろん自分で「機械獣」を作れたらそりゃあ楽しいだろけど、自分はノウハウがまったく無いわけでして、そんな中、雑誌で「機械昆蟲制作のすべて 進化し続けるメカニカルミュータントたち」という本を拝見。即買いでした。
ありがたい、技術やノウハウの開示
こちらの本は「機械昆蟲達の制作ノウハウ」が非常に丁寧な作りで書かれております。
(少し本筋とはずれますがご容赦を。)
以前、純粋な技術職時代の時には「技術の開示・特殊な部品の提示」ということに、非常に抵抗を感じていました。大した知識じゃなかろうに、井の中の蛙でした。
ですが、年を取り「ウェブ制作・ウェブ解析」や「スチームパンクな活動」をするという「コンテンツを作る側」に立って、始めて気が付かされた事があります。
開示していかないと、無くなってしまう技術やパーツがある
これは自分の今一番の宝物と言ってもいい「林檎舎蒸氣通信機六乃加式」と名付けた「スマホケース」です。
制作したのはもう三年近く前なのですが、その頃は「スチームパンクの活動」をするなど全く考えておらず「作ったパーツのメーカーも名前も知らない」まま、自己満足で作り上げていました。
ですが、このスマホを普段使いで持ち歩くこともあり、イベントで人目につくようになってから「どうやって作ったんですか?」「どこで買ったんですか?」と聞かれるたびに「う~ん・・・自分だけの宝物だし、同じもの作られたらなんかつまんないなあ」と、当初は思っており、ましてや「どこのパーツを使ったなんて、控えてもいない」状況だったのです。
ですが、より愛着が持てるようになったのは、そうやって「多くの方に聞かれるようになってから」だったのです。
ただただ、自分の好きな形に作っただけなのに、かっこいいと言われるのはそりゃあ嬉しいものです。ただのスマホケースは自分の中で「一番の宝物」に進化していました。
「うん!もうチンケなプライドは捨てて、ちゃんと作り方や、どんなパーツを使ったか答えられるようにしよう!」と思ったのですが・・・いささか遅かったのです。
スチームパンクのイベントなどで「ぜひ作り方を教えてください」と言われてから、あらためてパーツを探しはみたのですが、実店舗もネットも探せども探せども「全く見つからない」状況にあるのです。おそらくは自分が購入した時には、既に売り抜ききってしまう最後の時期だったのではないかと思われます。
なんてことだ、イベントで「作り方を開示しておきますからね!」と約束してしまったのに・・・と落胆している中、よく参考にさせていただいている倉戸みと氏のツイートは、いい意味で胸がえぐられるようでした。
そういった思いがあるなか、こういった書籍のノウハウ開示は勇気もいることだし、そのサービス精神のポテンシャルの高さも素晴らしいと思っているのです。世の中のクリエイティブな先人達に改めて感謝しきりです。
「うわ、こりゃ真似するなんて無理無理」と思いつつ
肝心の中身ですが、見ているだけでも十分楽しい書籍であり、ド素人が工作するにあたってのヒントも多く、大変ためになります。
見たことも聞いたこともない素材や、非常に手間と時間がかかって作られている蜂や芋虫達。「あー、無理っす」とは思ったものの、よくよく読み込んでみれば・・・「あれ?これなら100円ショップにパーツ売ってたような・・・。」という部分も多く見られます。
「そういや、100円ショップは『蜘蛛のおもちゃ』が慢性的に売ってたし、それ使ってちょっとだけメカっぽく出来ないかな」と、早速工作の開始です。
使ったもの
・蜘蛛のおもちゃ
・平型端子
・針金
・ヒートン
・木工工作用接着剤
・ネイルパーツ
・ハンディモップ
・強力磁石
・タミヤのバネパイプ
・あまってるガンプラ、など
100円ショップの蜘蛛のおもちゃです。ソフビみたいな作りで「中身が空洞」です。
中に針金を通して「脚をある程度、自由に曲げられる」ようにします。どうしても「タチコマ」みたいに脚を立たせたかったんです。
蜘蛛の脚の先を、接着するパーツ分だけハサミで切ります。
はて、メカメカしいパーツは何を使おうかと悩んでいたところ「そういや、前回の「スチームパンク初心者の館」で拝見したコレル氏も、メカメカしいフクロウの従えていたように思うが・・・あれはガンプラっておっしゃってたなあ・・・。なんだ、ガンプラなら家に200個ぐらい飾ってあるから、いらないパーツがゴミ箱にありそうだな」とゴミ箱を覗きガンプラのパーツやポリキャップを発掘。
同じく100円ショップに売っている「平型端子」というパーツを、紹介した書籍を参考に「ヒートン」と組み合わせて「脚の先端」に使います。
他には「チープカシオ工作で駄目になった、腕時計の中身」や「タミヤのバネ」なども接着剤で付けまくりました。
脚をはめ込んだ後「どうせなら、タランチュラみたいに毛がフサフサにしたら、もうちょっとおもちゃ感が薄れるかなあ」と思い「フワフワしたタイプのハンディモップ」の
- 木工作用接着を本体に塗りたくる
- 毛の部分を細かく切り刻んで、本体に貼り付ける
この作業でタランチュラほどではありませんが「ベルベット感」が足されました。
そして「ネイル用のメタルパーツ」を目に見立てて接着し、完了です。
最後にクモらしく一工夫
お腹に強力磁石を接着し「布を挟んで留められる」ようにしました。実際に使っているのは「造花を胸元に飾るようのパーツ」らしいのですが、強力な磁石のためカーテンでこんなことも可能です。