とし工場長の作品に憧れて
今回の工作には、目標がありました。
この若輩者に対して、以前東京のイベントでお会いしたときに「工作について、何でも聞いていいよー。」という優しいお言葉をかけてくださった、とし工場長(尊敬の念をこめて、工場長とお呼びしています)。
作品の数々は「ああっ!これスチームパンクで検索して、インターネッツで見たやつだ!」と思わず声を荒げてしまうラインナップで、世が世なら、飛空艇のベテランエンジニアに違いないよそうに違いないと思わせる紳士っぷり。
その中でも「うわーこれ欲しい欲しい!」と思ったものがこちら。
これ何がすごいって、実際に売っているレギュラーサイズの入れ物と一緒で「折り畳める」んですよ。買いに走りましたが「ありゃイベント開始5分で売れちゃったよー。」と残念な結果に。そら皆欲しがるわ。
どうやら構造を確認するために、一度ミニチュアを作って確認されたとか。やっぱりベテランエンジニアは違うな・・・。
プロトタイプを作って、すぐ壊れた
とし工場長によると「蝶番を使う」と、折り畳み構造になるようなのですが、まだまだ今の自分にゃ無理無理。
「とりあえず箱をデコってみよう。どうせ姪っ子甥っ子とシーもランドも行くのだから、動くギミックを搭載して遊んでもらおう。軽めに作ろう。」と、強度を全く考えないで安易につくったプロトタイプがこちら。
内部にLEDを仕込むことで「複眼部分を光る」ように設計。ただただスチームパンクらしくデコり、頭のバルブ部分がくるくる回るようしたのですが、ディズニーシーで一日使って遊んで、すぐに破損しました。
原因は、軽さばかりを考えて「箱となるべく素材に、薄い発泡スチロールのボード」を使ったからです。
バルブが回るのに気がついた姪っ子甥っ子は、そりゃもうクルクルクルクルクルクル回してくれて遊んでくれたのですが、そりゃ壊れるわ・・・。
ちったぁ強度も考えて、作り直し
おそらく、また姪っ子甥っ子と遊びにいくと予想されることから
- 強度を考える
- デザインもちょっと変える
- 今回も光らせて驚かせる
このあたりを追加目標とし、少しデザインも変更して作り直すことにしました。
部品や材料など
- 「ポップコーンレギュラーサイズが入る直方体」が作れる枚数のベルポーレン
- 「裏面が粘着タイプ」の黒ライオンボード
- 3Mのダイノックフィルム「木目調」
- セリアのインテリアパイプ
- 肩掛け用のベルト
- ガラス瓶などに入れて光らせる、インテリアのLED
- デコるレンズっぽいおもちゃ、温度湿度計、水平器など
他には、塗装用のアクリル絵の具や、グルーガンなどを使っています。
まず、夢と魔法の国にいって、サンプルを回収
これはプロトタイプを作る前からの作業ですが、遊びに行ってサンプルとなる「ポップコーンの容器」を買って帰ります。
「なんでそんなん、持って帰んねん?」とダンナに何回言われたことか。何度も説明して「ポップコーンを入れる箱」を持って帰ることに成功。
そうそう行ける所ではないので、1年計画ぐらいでこの工作は進めました。
そういや、とし工場長も、この「サンプルを持って帰る作業」が一番手間って言ってたなあ・・・。
潔く「折り畳まない前提」で工作開始
まだまだ自分の技術は、折り畳み構造にはできないと判断。潔くというか、志低く「折り畳まない」前提で制作開始。
今回の材料は、こんなものを使っています。3Mの木目シート以外は、ほとんど100円ショップのアイテムばかり。
手順としては
- デコるアイテムを作る
- ベルポーレンを直方体になるようにカットし、かつベルポーレンにデコるアイテムが埋め込めるようにカットする
- 3Mの木目シートを、ベルポーレンに貼ってカットし、貼り付ける
- グルーガンで、デコるアイテムをベルポーレンに埋め込む
- フタ部分を残して、グルーガンでベルポーレンを直方体に組み立てる
- ライオンボードを貼り付けて、塗装して完成
とまあ、ただただ「箱つくって、デコっていった」だけなんですがね。
デコるアイテム:重宝してますセリアのパーツ
年末によく売ってる「お菓子バッグ」を「時空転送制御鞄」に改造してみるでも使った、セリアのインテリアパイプ。これは重宝しています。バルブだのパイプだの継ぎ目だの、まあ種類も多くて助かります。
バルブは蓋の部分で「ただただクルクル回せるだけ」の装飾として。パイプとL字パーツは「持ち手っぽくなるように」使っています。
デコるアイテム:二眼レフカメラのレンズ風
二眼レフカメラのレンズのようにデコりたく、なにかいいものはないかと100円ショップを徘徊していると、八の字のフレームに近いものに、レンズっぽいものを埋め込むことを思いつきます。
おもちゃメガネの「フレーム部分」に「おもちゃの望遠鏡レンズ」「おもちゃの拡大鏡レンズ」をちょうどいい大きさにカットし、グルーガンで埋め込みました。
レンズ部分には、裏側から「六角形のネイル用ホログラムシート」を、並べてはりつけてあります。
にしてもミニオン・・・また世話になっちまったなミニオンの旦那。あんたらとは、因縁浅からぬものを感じるよ。この前世話になったばっかりだってのに、ねえ。
デコるパーツ:スーベニアコインのシューター
夢と魔法の国のスーベニアコイン。「スーベニアコインを入れないと、蓋が開かないから食べられないよ」という、どうでもいい嘘設定のために、スーベニアコインを入れるコインシューター部分を作りました。
「2リットルのウイスキーのペットボトルの蓋の『リング』」に「パテ」を埋め込み成形、塗装してあります。
写真のスーベニアコインは平べったくなっていますが、実際にスーベニアコインを買うと「ちょっと弧になって曲がっている」もんですから、弧になっているスーベニアコインでも入るように、変な形の入れ口にしました。
デコるパーツ:いつもの温度湿度計に水平器
もうこの温度湿度計にお世話になるのは何個目だろうか。
作業をしていたら「丸い表面のカバー」が行方不明に。このため手持ちの黄色いプラバンを丸く切って入れ直しているのですが、これはこれでレトロな雰囲気になって面白いものです。
水平器は、LEDを付けたときに光って目立つように、ベルポーレンに埋め込むような感じで接着してあります。
持ち手のパイプや、ベルトを通す金具部分も固定。
黒のライオンボードで縁も接着し、おおむね形が出来上がったところです。
ところで、当初「肩掛けのベルト」はレザーベルトを考えていましたが、実際にかけてみて「あー、重量以前に、化繊のほうがいいや。」と、お正月のおせちを買ったときに、発泡スチロールのケースに付いていたベルトに変えてしまいました。
着る服にもよるのだと思いますが、革は滑りが良くないためか、体を動かすときに「ベルトがまとわりつく」ように感じ「実際に使う」ことを考え、化繊のベルトにしてあります。
・・・こういうのを考えると、やっぱりディズニーランドとかの商品設計って、本当によく出来てるんですね・・・。
蓋を閉じたときに、フカフカ浮いてしまわないよう「蓋の四隅」と「本体の頂点部の四隅」に、小さいマグネットを仕込んであります。
また、LEDの電池の位置がかなり下になってしまいました。電池の交換をしやすくするため、LEDの電池部分はワザとキッチリ固定していません。ケチらずに「ボタン電池タイプの装飾LEDにすりゃよかったのに。
さあ、妄想インパだ!クラッシュに何聞こう?
よーし出来上がり!遊びに行くぞーと息巻いてみたものの、なんと世の中は緊急事態宣言の真っ只中。
平和だったからからこそ、あそこで楽しい時間を過ごせていたんだなあと改めて思い知らされました。
早く平和になりますように。そしてカレー味のポップコーンを頬張りながら、海底2万マイルのとこでビール飲めるようになりますように。